「寝る子は育つ」とよく言いますが、それは身体的なことだけではなく学習的なことにも通じます。
ある研究では昼寝が幼少期の学習をサポートすることがわかっています。
この記事では昼寝によってもたらされる教育・学習の観点への影響についてまとめました。
昼寝をした方が記憶力が上がる

幼児の昼寝と記憶力の関係についてはこんな調査があります。
ある調査で、未就学児に対して記憶力テストを午前中に行い、午後2時に昼寝をさせ、昼寝の後と翌朝に重ねてテストを行いました。昼寝をした子どもは、昼寝なしの子どもよりも、昼寝後と翌朝の両方でスコアが高くなりました。昼寝をするグループとしないグループを入れかえてテストをしたところ、同じ結果が得られました。
この調査からもわかるように昼寝は幼児期の子どもの学習をサポートします。
これは幼児だけではなくおそらく小中学生にも当てはまりますが、学習したことの記憶(短期記憶)は睡眠によって記憶の固定につながるためです。
しっかり睡眠を取る子は学習したことが定着しやすいと言い換えることもできます。
幼少期の子どもは毎日とにかく多くのことを学習します。ですが、睡眠(昼寝)が十分でないと記憶に固定されずいつの間にか抜けていってしまいます。
無理やりに昼寝をさせる必要はありませんが、日中あまり無理をさせ過ぎてお昼寝したいのにできない状況を作ってしまうのはなるべく避けましょう。
就寝時間の安定が心の安定につながる

また、昼寝だけではなく就寝時間も子どもにとっては重要です。
イギリスの研究では就寝時刻が早くても遅くても、毎日同じ時間に寝ている子どもは、問題行動が少ないことがわかっています。
就寝時間を安定させてあげることが心の安定につながるためある程度寝る時間は決めておいた方が良さそうです。
ちなみに我が家では子どもは8時に布団に入るように意識しています。
小中学生も就寝時間は考えた方がいい
私は仕事の関係上多くの小中学生と接しています。
今の時代はスマホやゲーム、YouTubeなど気軽にできる娯楽が多いので多くの子が夜更かし気味になっていると感じます。
ちゃんとした統計ではありませんが、小中学生も寝る時間が決まっている(もしくは早い)生徒は成績や行動が安定している傾向が高いです。
逆に夜寝る時間が遅い(日によっては明け方まで起きている)生徒はテストの成績や学校での評価が良くない割合が高くなっています。
寝るのが遅い=学校で眠くなる=授業に集中できない=点数や成績が悪い
こんな図式が考えられますが、上記に書いたように記憶の定着の部分も関わっていると考えられます。
やはり子ども(大人も)はしっかり睡眠を取るべきです。
最近ではショートスリーパーなんて言葉もありますが、少なくとも心身が成長段階である子ども(高校生ぐらい)はお昼寝や就寝時間をちゃんと考えましょう。
