子どもにテレビを見せる・見せないについては賛否両論ありますが、研究によると2歳以上になればテレビを見せる効果があるようです。
でもなぜ2歳以上なのでしょうか?
それは1歳半ぐらいから2歳半ぐらいにかけて子どもの情報処理能力が変化し、テレビに集中しやすくなるからだそうです。
テレビから情報を得られる年齢が大体2歳前後と言われているのでこの時期からは子育てにテレビを活用するのもありかもしれません。
この記事では子育てにテレビを活用するに当たって『いい番組』とはなんなのかについて書いていきます。
2歳の子どもがテレビから学べること

情報処理能力が高くなってくると子どもはテレビから様々なことを学べるようになっていきます。
もちろん見る番組の内容にもよりますが以下のようなことを学べたというデータがあります。
- 語彙力
- 社会性
- 基礎学力
セサミストリートなどの教育番組を観ていた子は観ていなかった子に比べて3年後の学校のテストで高得点を取ったというデータもあるようです。
幼児向け番組も侮れませんね(^-^)
テレビは1日2時間!子どもがテレビを見る弊害
学べることも多いテレビ番組ですが、長時間の見すぎは逆効果になる可能性があります。
米国小児科学会(AAP)では2歳以上の子どもがテレビなどを見るのは1日2時間に抑えることを推奨しています。
2時間を越えるようなら以下のような弊害が出てしまうかもしれません。
肥満につながる
これは想像できると思いますが、テレビ視聴中はほとんど動きません。しかも何か食べながらかもしれません。
テレビを見るという行動はとても受動的なことであり、新陳代謝が極めて低くなることがわかっています。
子どものうちからこの習慣を身に付けてしまうと将来の健康が不安ですね。
読書の時間が減る
このブログでも度々読書の重要性を紹介していますが、テレビ見ることで本を読む時間が減ってしまう恐れがあります。
テレビをつけっぱなしにする家庭の子どもは25%~40%ほど読書の時間が少なくなるといいます。
つまり読書によって得られる効果を逃してしまうことにつながります。
テレビを見ずにただ本を読んでいればいいというわけではありませんが、読書によって得られる効果は数多く報告されているので、テレビの時間はしっかり区切っておきましょう。

遊びに工夫が産まれない
子どもの遊びは工夫の場でもあります。
基本の遊び方にとらわれずに自分自身で遊び方を考えることで想像力が付き、物事を柔軟に考える力が養われます。
しかし、テレビの視聴時間が長いと遊びに集中できずに工夫のない単純な遊びしかできなくなってしまうようです。
子どもが観ていない番組(ニュースやドラマなど)でもテレビがついているだけで遊びへの集中力が損なわれてしまうので大人のながら見にも注意が必要です。
睡眠を妨げてしまう
テレビを見る時間にもよりますが、長時間の視聴は子どもの就寝時間を減らしてしまうかもしれません。
子どもにとって睡眠は頭にも心にも体にも非常に大切です。
テレビを見ることによる睡眠不足や就寝時間のばらつき絶対に避けましょう。
睡眠不足は長期的に見ても子どもの学習能力に悪影響を及ぼす可能性があることもわかっています。

番組の意図が理解できない

2歳から情報処理能力が上がっても番組の意図や現実とファンタジーの違いを理解できるようになるのはもう少し先です。
暴力的な番組(スポーツも含む)を見たら真似してしまったり友達を仲間はずれにするような番組を見たら同じように仲間はずれにしてしまったりします。
2歳ぐらいの子どもではまだ番組全体を見るということもできません。
仮に最終的にはパッピーエンドの番組でも暴力や対立などが途中にあればそこだけをピックアップしてしまう可能性もあります。
子どもが見る番組は親である私たちがしっかりと管理してあげましょう。
子どもにテレビを見せるときはどうすればいいの?
色々と弊害もあるテレビですが見ることが悪いわけではありません。
見る番組はある程度選定し、見せるときは親のちょっとしたことでテレビの効果を高めることができます。
忙しくすべてはできないかもしれませんが、可能な限り実際にやってみてください。
テレビを見るときは一緒に参加する
教育コンサルタント、メリッサ・モーゲンランダーによると、最初にすべきなのが、『親も楽しめる子ども向け番組を選んで、一緒にスタンバイすること』
親が一緒見て参加することで上記で紹介したようなテレビの悪影響を排除することができます。
また、子ども向け番組で多い『参加型』のものは親も一緒にやってあげましょう。
- 一緒に踊る
- 一緒に歌う
- 一緒に数える
- 一緒にあいさつをする
これらを一緒にやることで子どもの脳をより一層刺激してあげることができます。
内容を日常にリンクさせる

番組の内容を子ども自身の日常にリンクさせてあげるとより効果的です。
公園に行くシーンがあれば『○○君も昨日公園に行って一緒に走ったね』
転んでけがをするシーンがあれば『○○ちゃんも転んだときはどうだった?』
なんて聞いてあげるといいでしょう。最近の日常に合わせてあげ、気持ちを聞いてみたりすると思いやりの心や他人のことを理解できるようになります。
テレビ番組の内容について子どもと話す
会話によるコミュニケーションは子どもにとって最高の学習です。
特に教育番組などの内容を見て学んだことをコミュニケーションによってさらに強化できれば絶大な効果がもたらされます。
番組の内容を見て「どうしてそうなったの?」「どうしてこうしたの?」などの質問をしてあげたり、あらすじを一緒に振り返り「どんなところが面白かった?」「どの場面がお気に入り?」などと聞いてあげましょう。
見るだけでも勉強になる教育番組が話すことによってさらに勉強につながっていきます。
2歳からはテレビを活用して学習機会を増やしましょう
大人がちゃんと見るべき番組を選択して効果的な見方をさせてあげればテレビはいい子育てコンテンツになります。
しかし、長時間の視聴や番組内容によっては悪影響を及ぼしてしまう可能性もあるのでしっかりとした管理が必要です。
今やテレビは私たちの生活に欠かせないアイテムです。
無理やり排除してしまうようなことはせず、いい向き合い方をして活用していきましょう(^^)/

